当院の学会発表
画像診断による半月板側方転位の発見 中村昭治 笹原茂儀 なかむら鍼灸接骨院 キーワード:膝痛 ・半月板亜脱臼・半月板側方転位 【目的】 2009年4月、厚労省の調査で変形性膝関節症(以下膝OA)について、自覚症状がある患者数は約1000万人、潜在的な患者(X線診断による患者数)は約3000万人と推定している。著者は自身の膝痛経験から膝痛の原因と、治療法を今から20年以上前にほぼ確立した。そのことは2008年第10回日本スポーツ整復療法学会で、半月板の亜脱臼と整復について発表した。その後の研究で、この映像は半月板の内側方の変異画像であることが判明し、新たな発見となったのでここで発表する。半月板は膝の屈伸に応じて半月板も動き、内側半月板が6mm程度、外側半月板は12mm程度前後に移動するとされている。前後に動く事は広く知られている。しかし側方に移動することは、どの専門書にも記載されていない。当然画像もない。図1,aは2008年7月25日に当院に来院した、女性60才 身長158cm 体重67kg主訴は右膝痛、膝関節屈曲90度で、超音波(EUB−7500)日立メディコ製を使用で撮影した画像である。 内側半月板が、内側々副靭帯側すなわち半月板が、内側に亜脱臼していることがわかる。図1,bは、手技により内側半月板を整復した後の画像である。 【結果】 @超音波画像により半月板は前後ばかりか、横にも動くことをこの画像により証明された。これは新たな発見である。 A亜脱臼を整復した後の画像が撮影できたことは、膝ОAやスポーツ膝の痛みの原因と治療法確立に大きな一歩をしるしたと言える。 Bこの整復の特徴は、整復後、即座に痛みの改善がみられることが特徴である。 これから著者らの仕事は、半月板の亜脱臼(SubluIat@on)が膝痛に大きく関与している事実の紹介と半月板亜脱臼の整復法の普及が急務であると考えている。 |